今回若手スター達は割を食った感じ。前回分の専科入りしたスターたちの場面に加わりつつも、これといっておいしさはなし。唯一の若手のみの場面は「エイト・シャルマン:パリゼット」であった。各組、バウホール主演経験者がずらりと並んだ。オサ・アサコ(花組)は「冬物語」、キリヤン・タニ(月組)は「更に狂はじ」、ナルセ・コム(雪組)は「SAY IT AGAIN」、カシゲ(雪組)は「さらら笹舟」、ミズ(花→宙組)は花組時代に「ロミオとジュリエット’99」である。
 それぞれ、ちょっとづつソロフレーズをもらって画面もアップになった。3年前花組で「パリゼット」を歌いながら銀橋を歩く場面をやってて雰囲気も似てて、それの豪華版と思いながら見ていた。演出は同じ人(石田センセ?)かもしれない。
 その代わりおいしい役をもらったのは渚あき嬢とタマオ氏、そして宙組娘役の皆さん。ビデオでまた観ておきたい。
 レビューを歌うにしては、いわゆるラインダンスがなかったなぁ。最初の花詩集で、横一列に座って見せてくれてたけれど。あれで置き換えたつもりかいな。
 文句ばっかりたれまくってしまった今回で、TCA随感は「幕」とさせていただく。
 歌劇団側としてはこのTCAで専科入りした人気スターたちの扱いをひとつ実績として残すことになる。とすると、各スターに対しての態度がこれで明確化されるであろう、と於徒楽的解釈させていただく。
 もともと専科の松本みえこオネマは日本物の場面を仕切り、途中せり下がりまで見せた。衣装を変えて第1部のラスト。ま、ベルリン帰りでもあるし、この方の後を継ぐべき生徒も今のところ居ないし、納得できる。
 その他7名について。前回触れたター様はこの7名のうちナンバー5扱いとして、プロローグ後の場面をひとり銀橋で1曲歌って歩いた。伍長役のあとは娘役別格スターの渚あき嬢とのデュオあり、7人衆の場面でももちろんセンター。総スパンの衣装で大階段を下りる。言うことなし、というか持ち上げすぎなんでは? 逆に心配である。
 学年順に行くと、続くはチャーリー様。男役を従えて、イメージどおりのタンゴを歌い踊る。でもそれだけって役不足では?
 次、ガイチ様とコウ様。ガイチ様のピエロは芝居心が売りという点。なによりホリゾントを使い、空間的にも贅沢。コウ様は銀橋こそ出なかったが、ひとりで見せた。ノバボサノバ以降とみにうまくなったと思いまする。
 そして、ワタル様とナオ様。なんとなく嬉しそうだった。娘役と絡んで1曲ソロをとるのがやっと。
 すべりこみ専科のジュリ様。器用なだけに、いわゆる客をひきつけるものが欲しいと思いまする。
 さてさて今回の度肝は化粧替え。ター様を除く6名は、ミエコオネマをほめ讃える若衆となるため、自分の場面が終わるとレビュー化粧から日本物化粧へと変わった。そして第2部も再びレビュー化粧に戻し途中からご登場。同じ経験は、宙組オハナ嬢を除く3名のトップ娘役も。こりゃ大変ですわ。
 少し前だが1992年「白扇歌集」という日本物ショーがあった。安寿ミラ様のトップお披露目だったが、今思うと恐ろしい。マミ・タモ・リカ・チャーリー・ズンコ・ガイチ・ナオ各スター(当時候補生)がまだ皆同じ組に居た頃の話。この全員だったかは定かではないが、この日本物の中で何故かバレエシーンが挿入され、日本物で出ていた化粧を必死でレビュー化粧らしく青シャドウに替え、彼女たちが出てきてショーのラストに若衆達と合流していた。うーむ。演出は白井鐵造氏の愛弟子といわれる横澤センセでした。
 今宵は此れ位にて。
 いやー、ナマだけどスクリーンで観るって違和感ありすぎ。拍手がやりにくい。逆に、冷静に観る事は出来た。
 TCAは、東京公演中の星組を除く4組及び専科からの選抜メンバーがたった2日間3回しかやらない贅沢イベントである。
 今年は京都でのライブ中継があるというので前売日早朝から並び、好いお席を選んだ。お蔭で大画面に耐えられて、快適鑑賞だった。
 さて今年は、白井鐵造氏生誕100年を記念し白井レビューの作品・主題歌を一挙に集大成するという内容であった。第1部はいわゆる課題曲(?)スタイルで、「花詩集」「大将となるにも」の再現シーンを織り込んである。そして第2部は自由曲(?)スタイルで、白井作品の主題歌をテーマごとに並べてある。
 4人のトップスターがお客の目を閉じさせないように盛り上げ、専科入りしたスターの中で学年長のター様がラストではナンバー5扱いで大階段を下りてきた形。
 宙組トップ初心者のタカ様は実際に自動車につけるわかばマークを舞台上で取り出し、ほかの先輩トップスターから珍しく見下ろされていた(ワケは後述)。
 花組トップのタモ様は大将の付け髭がお似合い。パリにちなんだお芝居として「タンゴアルゼンチーノ」のコトバが言えず苦笑。
 雪組トップのトド様は同期から「アフリカの皆さんへ挨拶を」とそそのかされ、原住民になりきりピョンピョン飛び跳ねて迫真の演技。火をつけた同期は舞台端へ引きまくり、後輩は半ば金縛り状態となってしまった。
 月組トップのマミ様は二等兵役で相変わらずの柔軟さ。第2部プロローグに間に合わず遅れて入ってきたお客へツッコミ。なんとなく、MCを導入するBGMがまるで退団時の挨拶と同じ「すみれ」の出だしだったのでちょいと空気がしんみりしたように感じたのだが、気のせいか?
 今回は、TCAに、愛読者大会(おちゃらけ)とレビュー記念日(9月1日)をプラスしたので「一粒で3度おいしい」構成。その愛読者的場面をかいつまむと・・・。
 第1部の「大将となるにも」は、どうも20年に1度のペース(?)で催される演目の様子。昭和ベルばら役者がやったらしい写真を昔見たことがある。宙組オハナ扮する少女を巡ってマミ二等兵、ター伍長、トド中尉、タモ大将、タカ大将夫人がラストは銀橋を駆けて行ったのだ。贅沢なり。
 第2部の「算術の歌」の場面も4人のトップが揃う所。これはそんな歌がたまたまあって、再現したというよりも現代風に遊んだ感じ。歌そのものよりも、タカ金八風先生がマミ・トド・タモの金髪長髪かつら厚底サンダル女子高生にいぢめられる図で押した。タカ先生、一番背が高いのだがスリッパなので、生徒に見下ろされておった。
 ビデオの参考に、上記のほか15:30のものか19:00のものか判別できるところをもうひとつ紹介しよう。この「算術の歌」で先生の指示棒(ドラえもん!)が飛んだら15:30。
 それでは後日続きを書くなり。
 載ってた。事実確認の意味で驚きはすでに去っていたが、地元新聞にカラー写真つきで載っていたことに驚きを隠せなかった。来年のTCAに月トップの看板を背負うのは別のジェンヌになるのか? うーむ。LUNAがヨカッタだけに、そーゆーことかも。「女優にならない」宣言(?)ととれるコメントが載っていた。流石わきまえた方だ。於徒楽的に観たくない。機転の利く方だと思うので、タレントっぽいクリエイターで生きていけると思う。
 日付としては今日の夕方がTCA。於徒楽は明日の15:30の中継を地元で見る予定。読者の皆様、コメントをお待ちあれ。
 p.s.宙オーナーの皆様。238区のらくらく宙(楽)に速報をカキコミするかもしれないので、よろしくねん。
本家HPにて公開している文章を転載。従って、文体が若干異なるところを了承いただきたい。(2000.9.21写す)

TCAスペシャル2000
白井鐵造生誕100年記念
KING OF REVUE

ライブ中継 IN KYOTO

9/2(土)15:30〜
9/2(土)19:00〜

中継:京都駅ビル劇場 シアター1200

 今年の春は海外公演が入ったり大幅な組替えが入ったり、それでなくても座付作曲家の記念コンサートがあったりしたので、なんとなく忘れかけてた年中行事であるTCA(宝塚クリエイティブアーツ)スペシャル。
 それより何より、防災の日兼レビュー記念日にこいつを持ってくるとは流石なり。だがその日には中継なし。
 公演のぶつかる宙組メンバーが大変です。組としておそらく今回初めてのケース、楽屋は賑やかになるでしょう。あ、クリスマスは経験済みだった・・・。
 今年のネタは宝塚レビューの父ともいえる白井鐵造氏。タイトルを直訳すればレビュー王ですからね。久し振りにはっきりしたテーマ性を帯びるスペシャルがお目見えします。
 於徒楽は、奇跡的にあの大劇場でのTMP(宝塚ミュージックパブリック、現TCAの前身)音楽祭をナマ経験したことがあります。1991年でしたから9年前。当時のトップはいわゆる平成ベルばら役者がラインナップしてました。それ以降はビデオ鑑賞にとどまっていました。
 TCAとなってからは、確かにバラエティ性が加味されるようになってきたわけですが、於徒楽的には「風と共に去りぬ」のパロディ(1994年)と5組揃い踏み(1998年)のほかは「また観よう」と思えず。努力賞は芝居のハイライトシーンを再現した1996年。
 今回(2000年)のポイントは、そんな再現シーンがいくつ出てくるか、というところ。最近の傾向は組ごとに何か場面をかためて稽古するようだから、オプションで7月中旬から集まってるんぢゃないの? 於徒楽が努力賞といいたいのは、1996年はそれをクロスオーバーさせて芝居を成立させてたところなのです。
 歌は比較的これまで本公演でも取り上げられてるものばかりなので一緒に口ずさむとして、何曲知らなかった歌に出会うか。
 あと穿った見方として、専科10人衆に与えられる衣装のランク。ひとつの目安は宙組トップの学年以上とそれ以下の扱い。
 10年前後ろで踊ってた連中が今最前列でキラキラさせて歌い踊るのです。気持ちいいぞー。でも自分の見たい人・アングルが映らなくてストレスいっぱい溜めて帰るかも知れへん・・・。

 早速家族が観に行った。夏休み期間中でもあり、ほぼ満席、サバキ券を求める姿が目立ったらしい。平日ですぞ、さすがなり。
 家族の評価は「まずまず」とのこと。二本立ての双方共にそれぞれの味が出て、期待を裏切らなかった、と、於徒楽は解釈した。
 宙組は組としての固定ファンがついているのか。とにかくトップが替わったから見ておこう、という話題性があるし、組替えメンバーも同時に出ているし、アムロの旦那も振り付けしたし、という部分は備わっている。
 先日観た「スターの小部屋」から想像するに、意地悪な見方をすると、谷作品は、まるで「アナジ」っぽい衣装で始まり、「エル・ドラード」風に皆殺しで終わる必殺パターン。今度観に行く前に、「アナジ」の中継ビデオをチェックしとこうか、と逆に喚起されちまった。そして石田作品は、全員新調の衣装でプロローグを迎え、終わりはポンポンを振り乱すパターン。間には日本的題材を現代風アレンジしての石田的レビュー表現を織り交ぜた由。
 さきにTCAで組替えメンバーの扱いを見る於徒楽である。ま、今宵はココまでに致そう。

はじめの第一歩なり

2000年8月27日
 昨日のことになるが、「スターの小部屋」と「寺田センセのコンサート」を録画しながら家族でチェックした。寺田瀧雄センセ、まさか放送前に逝ってしまわれるなんて・・・実に惜しい。
 「小部屋」の方は、いつもながら死にまくる谷作品がちらちら見える。於徒楽は盛り上がっての9月中旬まで観ない。で、ショーの石田センセもお客を裏切らないパターン。見た方教えてください。ま、時間があれば公式HPを覗くとしよう。
 「コンサート」の方は、名曲ぞろいにスターぞろい。昭和ベルばら世代が喜んだ企画なり。TCA及び旧TMPですでに聴いた歌が出る出る。
 早代わりから衣装とっかえひっかえの方、一張羅の方、差がありすぎ。今回雪組の現役スターが出たが、OGも雪組系が多い様に感じた。そんで月組系が少なすぎ。黒木瞳さん位でっしゃろか?
 気になったのは、日本物の歌詞が多かったこと。
センセに曲を依頼するのが、植田理事長、柴田センセ、酒井センセ、草野センセ、三木センセてな具合で、必然的に日本物は多くなる。そうか、これを機に理事長の作・演出が撤退できるかもねん。東京宝塚劇場のこけら落とし用の曲、出来てたんだろうか、まだなら吉崎センセが作るか。
 そうそう、月組トップのマミ様が来年夏に辞めるとか。うーむ、早速ポストが空きますよん。
 今宵は此れ位にいたしませう。

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